みぞおちのしこりとは?
ここでは、「みぞおちのしこり」
についてお話します。
みぞおち部分をよくよく触ってみると、
なんだかしこりのような
ものがありませんか?
このしこりが気になって触り続けていると、
気が付けば痛みが出始めた!
なんてこともよくあります。
痛みが出ることで
「もしかして癌?」
などと色々な考えが頭をよぎり、
急いで病院に駆け込む人も
少なくありません。
でも実はこのしこりは
もともとあったもので、
知らないうちにできた
悪い腫瘍などではありません。
今回はそんなみぞおちの
しこりについて紹介します。
みぞおちにあるしこりって何?
みぞおちを触っていると、
何やらしこりのようなちょっと
固いグリグリが見つかります。
実はこれ、剣状突起と呼ばれるもので
誰にでもあるものなんですね。
右と左の肋骨がちょうど胸の中央で
交わっており、この中央部分に
ある骨のことを胸骨と言います。
胸骨の下にあるのがこの剣状突起です。
軽く触ってみると、軟骨のような感じで
小さな骨がポコッと
出ているのがわかりますか?
この剣状突起の存在を知らなかった人は、
みぞおち部分を触ってしこりが
あることに気付いた時には、
かなり驚くかもしれませんね。
しかもしこりが気になって
触り続けていくうちに、
痛みが出始めてくるので、
余計に焦ってしまうかもしれませんね。
仮にみぞおちを触り過ぎて痛みが
出たとしても、その痛みは剣状突起を
触る事をやめることで
すぐに収まりますので、
心配することはありません。
しかし、みぞおちのしこりに
気付いた場合、その全てが
剣状突起とは限りません。
中には重篤な病気が潜んでいる
可能性もあります。
みぞおちにしこりが出来る病気
剣状突起以外でみぞおちにしこりを
感じる病気と言えば、
肝臓癌や胃炎、
スキルス性の胃癌などがあります。
肝臓は
「沈黙の臓器」
とも言われるほど、
病気になっていても症状が
わかりにくい臓器でもあります。
肝臓癌になった場合、
初期症状ではみぞおち部分に
しこりができるようなことはありません。
癌が進行し、上腹部に違和感を
感じ始めると同時にしこりが
出来ることがあります。
しかし、みぞおち部分に
しこりが出来てしまっている
状態での肝臓癌なら、
もう手術で切除することも
難しい状態にまで悪化している
と考えても良いでしょう。
しこりを押すともちろん痛みが出ますが、
肝臓癌の場合には背中の方にも
痛みが感じられます。
肝臓癌の場合、
みぞおち部分のしこりだけでなく、
黄疸や体重の減少、
むくみや吐血などの
症状が同時に見られます。
重症化した場合には、
腹部に血が溜まってしまい、
意識障害などが出てしまう
ことだってあるのです。
スキルス性の胃癌の場合は、
しこりだけでなく空腹時に強い痛みや
違和感などを感じることが
多くなる傾向にあります。
また、膨満感やムカつき、
食欲不振などの症状が出た場合には、
暴飲暴食によって胃炎になって
しまっている可能性があります。
いずれにせよ、早期発見が
治療の鍵となりますので、
毎年欠かさず定期健診を
受けることをおすすめします。
しこりはないけどみぞおちに痛みが出る病気
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、
みぞおち部分にしこりは
出来ないものの、
痛みが発生すると言われています。
胃潰瘍の場合には、
食事の最中もしくは
食後にみぞおちの辺りに
痛みが出るのが特徴的です。
逆に十二指腸潰瘍の場合には、
空腹時にみぞおちの辺りに
痛みが出る事が多いので、
みぞおちに痛みを感じた時には
どんな時に痛みが出るのかを
把握しておくことも大切ですね。
また、この他にも胆石症
という病気があります。
この病気は胆管に
石が出来る病気なのですが、
とにかくみぞおち部分に
激しい痛みが出てきます。
胆石症は中高年で肥満体型の人が
かかりやすい病気とも言われていますので、
年齢と共に生活習慣や
食生活を見直すことも大切ですね。
みぞおちにあるしこりは
実は剣状突起と呼ばれるもので、
生まれた時からある軟骨だったんですね。
年齢と共にこの軟骨は骨化していきますが、
成長段階である子供たちが
むやみにこの剣状突起を触り過ぎると
軟骨が骨折してしまうこともあります。
触り過ぎにはくれぐれも注意が必要です。
また、みぞおち部分のしこりに
プラスして痛みや吐き気などの
症状が出ている場合には、
一度内科や消化器科で
診てもらうと良いですね。