みぞおちのしこりを押すと痛い時とは?
ここでは、「みぞおちのしこりを押すと痛い時」についてお話します。
みぞおちに、しこりができ、
そのしこりを押すと痛いという場合、
「何か重大な病気ではないか?」
と不安になりますよね。
「もしかしたら癌なの?」
と考えてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、このしこりは
全てが悪性のものではないのです。
そこで今回は、みぞおちの押すと痛い
しこりについて紹介します。
みぞおちのしこり
みぞおちのしこりは、
「剣状突起」「肝臓がん」
の可能性が高いです。
しこりの確認方法としては、
息を思い切り吐いて、光を当てると
ぷくっと膨らむのが確認できます。
また、「胃の病気」や
「大腸がん」の可能性もあります。
剣状突起
剣状突起は、誰にでもあるみぞおちのしこりです。
胸骨全体の下端に続く薄い骨の突起で、
みぞおちを押すと触れることができます。
また、みぞおちには腹腔神経叢
という神経叢があり、強く押すと痛みを感じます。
そのため、みぞおちにしこりを見つけて
押すと痛む場合は、まず剣状突起を疑います。
このしこりは、病気ではないので
病院で受診する必要はありません。
肝臓がん
肝臓は身体の中で一番大きな臓器です。
「沈黙の臓器」とも呼ばれ、
何か病気になっていても症状が出にくく、
気づいた時には末期の場合が多いです。
この肝臓がんの初期症状としては、
みぞおちのしこりは確認できません。
症状が進行して、上腹部の違和感とともに
しこりを確認できることがあるのです。
また、黄疸や腹部の圧迫感、
倦怠感などの症状が現われ、
ガンが破裂してしまうと大量出血を
起こして生命の危機にさらされます。
慢性肝炎や肝硬変により、
長年肝細胞の破壊と再生を繰り返すことが、
癌の大きな原因と考えられているので、
これらを患っている方は特に注意が必要です。
胃の病気
みぞおち付近には、様々な臓器が密集しています。
その中のひとつに胃があり、
胃の病気によってしこりを感じることもあります。
中でも注意したいのが「胃がん」です。
初期症状はほとんどなく、進行がんになると、
体重減少や吐血、触診でみぞおち付近に
しこりを感じるようになります。
日本では、胃がんの治療技術が進歩しているので、
早期に発見すれば完治も可能です。
もしみぞおち付近にしこりを感じ、
体重減少や上腹部の違和感など他の症状を
併発している場合は、
速やかに消化器科を受診しましょう。
大腸がん
大腸は食べ物を最終消化する器官で、
盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、
S状結腸、直腸に分けられています。
大腸がんとは、これらの部位に
発生する悪性腫瘍のことをいいます。
胃がんと同様に初期症状はほとんどありません。
しかし、全く無いわけではなく、
初期の段階で腹痛や腹部の
違和感などを感じることがあります。
がんがさらに進行すると、
みぞおち付近のしこりや、原因不明の貧血、
残便感、血便などの症状が現われます。
この大腸がんは、早期に発見できれば
100%完治できる病気ですが、
早期発見が難しい病気でもあります。
もし腹部の違和感が続いたり、
しこりに気がついたら早めに
消化器科を受診しましょう。
このように、押すと痛むみぞおちの
しこりがある場合、様々な病気も考えられます。
しかし多くは剣状突起という、
誰にでもある軟骨のようです。
もししこり以外の症状を感じたり、
不安が大きい場合には
一度受診をしてみると良いでしょう。