みぞおちの痛みで下痢と微熱がある時とは?
ここでは、「みぞおちの痛みで下痢と微熱がある時」
についてお話します。
食後、みぞおちに痛みがあり
それに伴って下痢や微熱が
でる場合があります。
そのような症状があらわれたときは、
もしかしたら「膵炎」
かもしれません…。
膵炎はおそらくほとんどの
人にとってあまり馴染みのない
病気ではないでしょうか?
近年、膵炎の患者数は増加傾向にあり、
20年前と比べると
2.3倍にもなります。
しかし現実的に膵炎は
あまり認知されておらず、
症状を放置した結果悪化したり
手遅れになってしまうこともあります。
今回はあまり馴染みのない膵炎について、
いったいどのような病気なのか
解説したいと思います。
膵炎ってどんな病気?
膵炎はその名の通り、
膵臓に炎症が起こる病気です。
膵臓は胃の後ろ側にある小さな
臓器ですので、ちょうど
みぞおち辺りが痛いと
感じるのはそのためです。
膵臓はインスリンや膵液という
消化酵素を分泌しますが、
何らかの原因によってこの膵液が
過剰に分泌されてしまうことがあります。
そのため膵臓自体を消化してしまい、
炎症を起こしてしまいますが
これが膵炎というわけです。
膵炎になる原因は様々ですが、
主にアルコールの過剰摂取や
脂っこい食事、胆石が
引き起こすこともあります。
また「膵炎」には大きくわけて
2パターンあります。
「急性膵炎」と「慢性膵炎」です。
「急性膵炎」の場合は発症したら
腹部にうずくまるような
痛みがあるのが特徴で、みぞおちから脇腹、
背中へかけて激痛があり、吐き気や発熱、
呼吸困難といったショック症状を
起こすこともあります。
その場合は最悪命に関わる危険性が
ありますので、すぐに病院へ行く
必要があります。
一方「慢性膵炎」は痛みがそれほど
酷くならなかったり、しばらくすると
治まることが多いので
ついつい放置してしまいがちです。
しかし治療を施さないと糖尿病に
発展するなど重症化するケースも
ある恐ろしい病気なのです。
慢性膵炎に注意
慢性膵炎は急性膵炎と違って
痛みもあまり酷くならないですし、
みぞおち付近の痛みは胃痛などの
症状と区別がつきにくく、
市販の痛み止めを飲んで
我慢してしまう人が多いです。
そのため初期の慢性膵炎が
知らず知らずのうちに重症化して
しまうケースは少なくありません。
膵臓の機能に異常があると、
みぞおちの痛みに加えて微熱、下痢、
脂肪便がでるなどの症状が
現れることもありますので
注意が必要です。
対処法としてはできるだけ
初期の段階に医療機関を
受診することと、普段から
生活習慣を見直すことです。
特に日常的にアルコールを
飲む習慣がある人は要注意です。
慢性膵炎の患者の中でとった
データによると、
「週に3日以上、一回で一合以上」
飲む人が8割近くも占めていました。
それほど大量に摂取していなかった
としても長年の時間をかけて
慢性膵炎にかかってしまうこともあります。
また、食後に腹痛がある場合などは
脂肪分の多い食事などが原因に
なっているケースが考えられますので
今一度食事内容の見直しが必要です。
できるだけ低脂肪食を摂ったり、
食事の回数を分けて少しずつ
摂るようにしたり、膵臓に負担の
かからないように工夫してください。
慢性膵炎になると、長期的な
治療が必要になります。
そうなる前に普段から気をつけると共に、
気になる症状がある場合には医師と
相談してきちんと適切な治療法や
生活習慣の見直しをしてくださいね。